ソーシャルメディアを知るための方法論

「ソーシャルメディアを知る」とは、どのような工程なのか、どこまで知れば良いのか、その先に何があるのか、というところを個人的な考え方や経験から書いていきたいと思います。

ソーシャルメディアをよく使ってる人、進路に悩む学生さん、仕事でソーシャルメディアを使っているビジネスパーソンの方には、参考になるところがあるかもしれません。

「なにか新しいソーシャルメディアができたらしい」「○○っていうソーシャルメディアが流行ってるらしい」っていう話を聞いたばかりの状況を想像していただいて、読み進めてみてください。全体像からどんどん深いところを見ていきます。

ソーシャルメディアの概要を外側から調べる

「なにか新しいソーシャルメディアができたらしい」「○○っていうソーシャルメディアが流行ってるらしい」っていう話を聞いたら、まずはインターネットでそのソーシャルメディアのクチコミや評価、概要を外から調べてみましょう。

幸運なことに、ほとんどのソーシャルメディアについては、イロハを紹介してくれる記事がネット上にたくさんあります。

中でもガイアックスさんは充実していて、まずはここに載っている記事を読み漁ればよいでしょう。

他人がまとめた記事やデータから、ターゲットのソーシャルメディアはどんな感じでどんな雰囲気なのか。それがこの段階で分かれば良いと思います。

ソーシャルメディアを自分で使ってみる感じる

どんなソーシャルメディアか知ったら、おそらくあなた自身使ってみたくなるでしょう。欲望に逆らわず、まずは使ってみてください。

登録の仕方や基本設定など、ガイアックスさんでツマンネと思った記事が、意外と重要だったことに気付くはずです。

ソーシャルメディアのルールを感じ取る

使っていく中で、いろいろなルールを知るでしょう。

ルールには、そのメディア独自のものもあれば、どのメディアでも通用するであろう一般的なものもあるはずです。

また、投稿に反応がもらえるルールや、なぜかたくさんの人に見られる読まれるようになるルールなどもあるでしょう。

それらは非常に貴重なノウハウであり、あなた自身の糧になるはずです。できるだけたくさんのルールを見つけてください。

ソーシャルメディアのURLを調べてみる

概要を知り、使い方を知り、ルールもいくつか知ったあなたは、さらに深いことが知りたくなるはずです。

そこでおすすめなのがメディアのURL。

URL自体、基本的なネットリテラシーがあれば読み解けるもので、特別な知識不要でさらに深い知識が獲得できる勝手のいい代物です。

ここでは、そのメディアの様々なURLを知りましょう。

投稿のURL、ユーザーのURL、画像・動画のURLなど、なにか共通点が見つけられればベターです。その中で、意外なURLの使われ方や使い道が見つかるかも知れません。

細かいところですが、それを知っている人間は意外にも少なく、周りの方から「えっ、そんなことも知っているの」と賞賛を浴びることができるでしょう。

ソーシャルメディアのHTMLを見てみる

URL構造を知ると、もう少しディープなHTMLに興味がゆくはずです。

基本的なタグを知っていれば、HTMLは誰でも読み解くことができます。
ここから得られる知見はほぼないですが、この経験がきっと役に立つ日が来るでしょう。

APIに手を出してみる

URLやHTMLのことを知ると、あなたはそのソーシャルメディアの、さらに裏側を知りたくなるでしょう。

するとたどり着くのがAPI。ソーシャルメディアでも公開されているところが多いです。
このAPIを少しさわってみたい、どんなものか感じてみたいという気持ちから、きっとプログラミングを始めるでしょう。

手軽なのはJavaScriptかPython、PHPでしょうか。
このどれかに手を出し、コードを書くようになるでしょう。

最初はうまくいきませんが、そのうちAPIのリクエストに成功するはずです。
そこで得られるデータのなんと多いことか。あなたはきっと驚愕するでしょう。
今まで見てきたこのソーシャルメディアはなんだったのか、こんなに大量のデータが背後では動いていたのかと。

それと同時にあなたは愕然とするはずです。APIリクエスト数の制限に。
そしてスクレイピングに手を出すでしょう。私のようにブラウザの拡張機能を作り始めるかもしれません。

そしていくつかのツールが生み出され、世に出ることなく消えたり、世に出したはいいものの限られた人の間でしか流通しないツールになったりするでしょう。

APIリクエストを成功するためにかけた時間の割に、なんと報われないことか。なんと悲しいことか。

でもあなたはここで気付く

そう、あなたはこのソーシャルメディアのことを十分理解しています。

アカウントをイチから作り、実際にどのように使うかというところまで、あなた自身が完遂できました。ソーシャルメディアを使う中で、様々なことを経験し、いろんなルールも知っているはずです。
あまつさえ、あなたはURLやHTMLやAPIにも精通しているかもしれません。

そう、あなたはこのソーシャルメディアのプロとなったのです。

ここから先は、あなた自身が決めてください。

選択肢は3つあります。

ひとつは、このメディアを通して獲得できた経験をもって、別のメディアに手を出すのもいいでしょう。実際にソーシャルメディアを使う中で、どのメディアでも通用するであろう一般的なルールもあなたは知っているはずです。

ふたつめは、このソーシャルメディアのAPIやHTMLをさらに探求し、多くの人々に必要とされ利用されるようなツールを開発してもよいでしょう。

みっつめとしては、このソーシャルメディアで得られた経験をあなた自身の知見として、企業で働くこともできるでしょう。冒頭で取り上げたようなガイアックスさんのように、ソーシャルメディアを仕事にできる企業はたくさんあります。

以上、あなたがソーシャルメディアというものに興味を持ったのもなにかの縁、一緒にこれからを考えてつくっていきましょう。