フォロワーセグメント仮説


最近聞いたところによると、「カルテ」とかいうサービスが注目されてるとかされてないとか。

このサービスは、サイトに訪れた人の訪問履歴や属性から、ぴったりなポップアップ出したり、バナー出したりなどができるらしいです。

ここから着想を得て、ソーシャルメディアでも似たような考え方ができるんじゃないかと思ってまとめてみました。

フォロワーセグメント仮説

TwitterやFacebookやLINEやInstagramには、どれにもフォロワーやファンや友だちと言ったユーザーを囲っているかと思います。(以後総じてフォロワーといいます)

これらをもう少し深く見てみたのが次の図です。
企業アカウント(個人でも同じですが)が中心にあり、その周りにフォロワーな人・フォロワーじゃない人が囲ってます。

それぞれに、すでに顧客である人や投稿に反応してくれる人がいたり、その対偶の人までいるでしょう。

このように分割したユーザー群について、任意の2つのグループを取り上げたとき、そこに切り分けた軸以外の何らかの差がある、というのがフォロワーセグメント仮説です。

まとめると次のようになるでしょうか。
ソーシャルメディア上で「フォロワーであるか非フォロワーであるか」という軸と、購入・検討・訪問など「何らかの行動をしたかしていないか」という2軸以上でそのソーシャルメディアのユーザー群を分割したとき、任意の2つのユーザー群の間には、分割した軸以外の有意な差が存在する
今回は「顧客であるかどうか」をひとつの軸として取り上げてみましたが、たとえば「ブランドについて発話したかどうか」や「任意のウェブサイトにアクセスしたかどうか」という軸でも適用できると思います。

この考え方は真新しいものはないですが、実は見過ごされてきた部分でもあるのかなと思います。

名前もないと思うので、独断で「フォロワーセグメント仮説」や「FS仮説」と呼ぶことにしました。

フォロワーセグメント仮説の使いみち

いまのところふたつの使いみちがあると思います。

ひとつは「FS仮説でいうところの差を、マーケティング戦略として活用していく」です。

有意な差があるということは、逆に言うとその差を埋めてあげると、ユーザー群間で移動が発生する可能性が示されています。

たとえば、「フォロワーだけど顧客の人」と「フォロワーだけど顧客じゃない人」の間の差を調べれば、「フォロワーだけど顧客じゃない人」を顧客にするための作戦が浮かんでくるでしょう。

さらにユーザー群数を計測しておけば、その作戦の成否も判断できるのではないでしょうか。「具体的にどう計測するか」はまだ考え中ですが。。

もうひとつは、「ソーシャルメディアマーケティング理論の基盤に使う」ということです。

このFS仮説の考え方は非常に基本的なので、これを基礎に理論を発展させることもできると思います。

現状、ソーシャルメディアマーケティングには十分な理論がありません。ですが、理論を少しずつ構築していければ、もっと面白いことができのではないかと思っています。

おわりに

ソーシャルをお仕事にされてる人が言ってましたが、ソーシャル上の数値ばかり追うだけではまったく何も活かしきれていません。

そうではなく(ここ重要)、投稿に反応している人々は何者であるのか、その差は何なのか、というところを考えていくと、今後のマーケティングに活かせていけるかもしれません。

数値ではない、たとえばその投稿がバズった理由は人にあるということを忘れないように。